ソロヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョ ホ長調 K.261
ソロヴァイオリンと管弦楽のためのロンド ハ長調 K.373
ソロヴァイオリンと管弦楽のためのアダージョは1776年、モーツァルトが20歳の時にザルツブルクにて作曲されました。モーツァルトは前年にヴァイオリン協奏曲を連作しており、ホ長調という調性、アダージョの速度、オーボエをフルートに持ちかえただけの木管編成(当時はこうしたことがよくあったそうです)などからヴァイオリン協奏曲第5番の中間楽章の代替として書かれたのではないかという説が有力です。しかし、なぜ代替の作品を書かねばならなかったのかという点については依然不明のままで、現在でもこのアダージョは協奏曲に組み込まれておらず、むしろ本日演奏されるように単独の作品とする方が、この曲の魅力が伝わるかもしれません。 オーケストラにフルートを採用しているのに加え、ヴァイオリンは弱音器を付け、静的で優しい響きを持っています。また簡潔なソナタ形式に依っており短い展開部は短調の響きが支配的になります。 ソロヴァイオリンと管弦楽のためのロンドは1781年4月2日の日付を持つ作品です。このときモーツァルトは旅行の途中でヴィーンに来ていました。8日にヴィーンで行われたザルツブルク大司教の音楽会にてザルツブルク宮廷楽団のコンサートマスターだったブルネッティにより初演されたことが、モーツァルト自身の手紙に記録されています。 ロンドは主題がA−B−A−C−Aのように扱われ、いわゆるモーツァルト的な快活さと影の部分を見せる優美な曲に仕上がっています。 本日は東京交響楽団元コンサートマスターの西田先生の弾き振りにより演奏します。なかなか演奏される機会のないモーツァルトの名品を十分にお楽しみ下さい。 (竹野)
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