交響曲第38番 ニ長調 K.504 「プラハ」
何年か前、第二ヴァイオリンでこの曲を演奏した時に、なんて楽しい曲なんだろう、と思いました。特に第一楽章。序奏に続いてでてくるアレグロの主題 は、モーツァルトの数ある曲の中ではわかりにくい部類のものです。でも良く聴いてほしい。たった8小節の中につめられている各楽器のフレーズは、殆ど全 体にわたって顔を出してきます。また、頻繁に行われる楽器間のフレーズのやりとりは、プレーヤーとしてアンサンブルの最高の喜びをあたえてくれます。実 際こうした理由によって、プロの演奏家の間でも、モーツァルトの後期三大交響曲(39番〜41番)よりも、この「プラハ」や「リンツ」を好む方が多いようです。今回もその思い出がわすれられずに「プラハ」を選んだのですが・・・ 「プラハ」はモーツァルトが30歳の時に書かれました。プラハで演奏するために作曲された、という説からその名前がつけられていますが、実際にはプラ ハへの旅行が決まる以前に既に作曲されていたようです。しかしながら、初演はその地で行われ、彼の生前に成功をおさめた、最後の交響曲となりました。(竹野篤志)
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